このたび会報誌「商工ひのくに3月号」に幣所三浦が「掴もう!経営のヒント 経営相談の現場から」に助成金に関する記事を執筆させていただきました。
会報誌「商工ひのくに3月号」では、経営を支援する様々な事業や 会員事業所の情報、経営に役立つ様々な調査結果(経営動 向調査、新入社員意識調査など)を掲載し、毎月会員企業の皆さまにお届けしています。
「掴もう!経営のヒント 経営相談の現場から」のコーナーでは、くまもと中小企業応援センターのコーディネーターや当所エキスパートバンク登録者をはじめとした専門家の方々に、支援した経営者とのやり取りを通じて見えた「経営のヒント」をご紹介しています。
以下、記事の内容になります。画像をクリックするとPDFファイルが開きます。
掴もう!経営のヒント 経営相談の現場から
今回ご紹介するのは、専門家への相談により自社に適した助成金の活用で人材を確保し、2店舗同時オープンを果たした合同会社「ラ・ティネンダ」です。
※このコーナーでご紹介する相談業務は、経営者の承諾を得て掲載しております。当所では、ご相談された内容は秘密厳守いたします。
ネットワークと情報を活かす!
起業家・創業者の皆さんがまず、考えることは「資金」と「人材」だと思います。
もちろん売上げや利益について考えることは企業の目的として不可欠なことですが、経営者にとって「資金の調達」「融資」「人材の確保」といった言葉はもっとも気になるところでしょう。
皆さんは「助成金」という言葉は聞いたことはありますでしょうか。最近は住宅や自動車を購入した際に受給できる助成金(補助金)が普及し、一般の方々にも広がっているようです。
助成金の特徴は何といっても返済不要の資金ということ。私たち社会保険労務士は企業への助成金申請のお手伝いもしておりますが、私の場合は特に、「創業関連の助成金」の提案・申請などをおこなっております。
創業助成金の中には、例えば失業手当受給中の方が創業する際に適用の可能性がある「受給資格者創業支援助成金」や優秀な人材を確保し、事業を行う際に利用できる「中小企業基盤人材確保助成金」、その他にも「地域再生周小企業創業助成金」「高年齢者等共同就業機会創出助成金」など馴染みのない方にはわかりづらい名称の助成金ばかりです。
このような中からそれぞれの事業者、創業者にあった助成金を見いだすすことは、大変困難です。
それではどのようにして・・・。
今回は、合同会社ラ・ティエンダ様(ユカシ・デリス)をご紹介します。
ある意味、以上に稀な例といってもいいかもしれませんが、同社のように条件が整えば、助成金が受給できる可能性があるのです。
合同会社ラ・ティエンダ様(ユカシ・デリス)の助成金の受給事例
約1年前に知人から連絡が入りました。「私の友人が今上通りでお店をしています。近々移転をするのですが、活用できる助成金はありませんか?」とのお尋ねでした。移転を行うだけでは正直厳しいかな、と思いながら店主の古閑さんにお会いしました。実際にお店に行ってみてびっくり。オーガニック商品や様座な食料品をセレクトして販売していらっしゃるお店「ゆかし」は、私も以前から一度は行ってみたいと思っていた店ですので、親近感もわき、何か力になりたいと思って話を聞いた覚えがあります。
店内の商品群については非常に興味を惹かれるものばかりで、立場も忘れるほどじっくりと見て回りました。
三浦・・「さて、本題ですが、利用できる助成金については人も雇われているようですし厳しいかもしれません。雇用保険には加入していますか?」
古閑さん・・「いえ、今来ている方はお手伝い程度、またその他では家族に協力してもらっていたので雇用保険には加入していません。
三浦・・「え、ちょっと待ってください、もしかしたら、可能性があるかもしれませんよ」
助成金はわかりやすいものもあれば、少々高度・専門的な知見をもっていないと適用が難しいものもあるのです。
今回の事例はこの稀なケースと言っていいかもしれない、非常にタイミングの良い場面でした。
三浦・・「ゆかしの経営は、個人事業ですよね。法人を設立する予定はありますか?」
古閑さん・・「はい、ちょうど法人設立を検討していたところでした。」
三浦・・「それであれば法人設立後に、移転・設備投資、また新たな方を常勤で雇用する予定はありますか?」
古閑さん・・「はい、移転する際に2店同時オープンする予定なので、少なくとも1~2人は雇う必要があります。」
今回のケースの場合、通り一遍の理解では助成金の適用は難しいと判断しがちですが、現状と今後の計画をよく聞くことによって助成金を受けられる可能性が高まりました。
この語は古閑さんが計画したとおりに合同会社設立、移転、lそして従業員の雇用をされました。
新たにオープンしたお店はどのようなお店かといいますと、一つは「ユカシ・デリス」というお店です。有名無名に関わらず、街中からちょっと離れたお店の「美味しいスイーツやパン、スパイスなどを一緒に買える」楽しくて便利なお店です。ワクワクする瞬間に出会う。ユニークなセレクトショップ。
そしてもう一つが、「ユカシ・ナチュラリア」。「ナチュラルでヘルシーなライフスタイル」を提案するお店で、ヨーロッパでも大人気のビオ・ストア。パン、サラダ、お弁当、お菓子、雑穀、豆類、お茶など、試したい品物がいっぱいです。
フェアトレード商品、エコ雑貨、ビオコスメのバリエーションも豊富で、ピンクの扉にピンクの坪、楽しくかわいいお店です。
今回は、本来計画されていた新規の店舗展開に従って、結果的に助成金は予定した金額を受給することができました。
先行きが不透明な現状化にあっても経営者は目標に向かって果敢に挑戦していく姿勢と同時に、可能な限りリスクを抑えた経営かじ取りを行う必要があります。
古閑さん自身、計画から実行まで経営者として大変な努力を払われています。
その中で適切な助成金が活用出来たことは、計画実現の大きな一助となった意義はもちろん、お手伝いさせて頂いた私にとっても大変有意義なケースだったと自負しています。
経営者(特に創業者)にとって大事なことは、私たち士業(専門家)を含め、多くの方々とネットワークや情報を持つこと、そしてそれを最大限に生かすことが重要ではないかと考えております。
今回の件での一番の立役者は古閑さんと私を繋いでくれた、共通の知人です。このような協力者をひとりでもつくることが経営のポイントと言えるのかもしれませんね。
今回の経営のポイント
- 新たな事業展開(創業含む)にあたっては可能な限りリスクの軽減を図る。
- 経営資源の乏しい中小企業は、外部ネットワークを活用してその不足分を補う。
- 助成金や補助金はあくまでも手段であることを心得る。
経営者コメント
店の移転を機に、「利用できる助成金はないか」と思い立ち、パソコンで調べたり、知人に聞いたりしました。しかし、営業時間中はお客様の対応を一人でしていることもあり、先にすすみませんでした。三浦先生にお会いし、助成金の対象になる可能性があると分かった時は、「一人で悩まずスペシャリストに相談して良かった」と思いました。
助成金は簡単に支給されるわけではありません。また、支給の条件を満たすために、店の方針を変更するのも本末転倒。努力も必要ですし、苦労もありましたが、助成金や雇用、保険に関するノウハウをお持ちの三浦先生のおかげで、助成金を手にし、念がいの2店舗オープンを実現することができました。一人で店を続けるという選択肢もありましたが、経営者として「雇用する」ということを勉強する良い機会となりました。
今回のことをきっかけに三浦先生をはじめ、的確にアドバイスしていただける司法書士の先生に出会えたり、移転したことで新たなお客様と出会えたりと、「人との縁」が広がりました。
これからも人の縁に感謝しながら、そして相談しながら、お客様に喜んでいただけるお店作りに努めたいと思います。
合同会社ラ・ティエンダ
代表 古閑 真紀子
写真は代表の古閑真紀子さん(左)と、スタッフの合志良子さん(右)
会社概要
合同会社ラ・ティエンダ
ユカシ・ナチュラリア
上通町7-35 和数寄司館1F
TEL:311-2688
ユカシ・デリス
上通町6-223 長崎書店ビル1F
TEL:311-2686
URL http://yukasee.com
事業内容 食品・雑貨販売、カフェ
























